医師が認めた運動プログラム

「美しく老いる」習慣化プログラムはここから始まりました

 高齢に伴いサルコペニア・フレイルといった疾患が増えリハビリ・運動指導の重要性は増えている。

 それには自宅で自身で家族が主体で行う運動プログラムが重要である。そこで高木さんは本人と家族が主体的に行える運動プログラムを自身の祖母に行った。

 加齢・心疾患・多発性腰椎圧迫骨折があり、一時はベッドで寝たきり状態となったが、今はベッド周囲での自立状態となった。意欲の継続にはしっかりと目標を持ちそれに合わせてより日常生活に即した内容とすることが望ましい。最初はベッドの上で運動を行い続いてベッド周辺で動くことを目標にした、段階的プログラムは意欲継続の面からも良かったのだろう。

 それらの経験を生かした自宅で出来る実践的な運動プログラムの提供は、高齢者のADL低下を防ぐ大きな手段となることを確信している。  

東京都立川市 立川相互病院
宮城調司 医師より

当時、大正9年生まれの94歳の祖母 高木喜代乃の生き方

祖母94歳自宅で転倒
骨折→寝たきり状態

寝たきりから4ヶ月で

トイレの自立に成功

毎日、運動を実践
家族に負担をかけない
生き方を成し遂げた

自宅で過ごすことが多かった祖母。運動をする習慣はまったくありませんでした。
自宅で要介護2と介護状態でしたが歩いてお仏壇に挨拶をするのが毎日の日課でした。

ある日、絨毯に引っかかり転倒。痛みがひどく救急車で病院へ。医師は
「腰椎圧迫骨折です。
入院はできますが治療は安静しかないので、1週間で退院してもらうようになりますが」
と、
そうなれば、認知症になる可能性が高まる!それより祖母を見ると今にも泣き出しそうな不安な顔をしていました。

ここで決断!
家族で自宅で看取ってあげたいとゴールを設定していたので
私は即答しました。
「今日、連れて帰ります」
とここからが大変。寝台車を19時以降に手配
自宅に戻りオムツを買いに。
ケアマネとは連絡できず…。

介護はある日突然やってきました

当時74歳の母親と介護がスタート。
リハビリは月に2回。
なんだこりゃ。

私の本音は
「こんな状態だから日本は寝たきり老人が多くなる」
「介護状態になったら改善はできない仕組みなんだ」

医師からこのままでは「身体が硬直して動かせなくなります」
そこで覚悟を決めた。

まずはベッドでできる足の運動を開始。
そして、痛み止めが効いてきた頃ベッドに座り足と手の運動。

さらに、ベッドサイドの手すりと補助ありで立って足踏みやスクワット。

このように、主に母親が指導者になり毎日運動を実践。

身体は年齢に関係なく改善出来るんだ!ということを私は実体験させてもらった。
この経験があるから「大丈夫 改善できます」と自信を持って伝えたい。

日本の現状

日本は超高齢化社会を迎えています。
今のまま「老い=仕方ない」と諦めていたり、「介護状態=お世話中心」では、医療保険や介護保険費用はさらに逼迫します。
そうなれば若い世代に負担がかかります。

いまこそ、老いに責任を持つ=自立を真剣に考える時だと考えます。

他人事ではない高齢化社会

第1位の認知症は5人に1人がなると推測されていますが20年以上前から脳に影響が出てくるとも言われています。
第2位の脳血管疾患は生活習慣病、第3位は高齢による虚弱。

実はどれも生活の習慣を変えれば予防ができます。
さらに、第3位以下は改善もできるのです。

しかし、一旦病気や介護状態になると、なかなか改善ができない現状です。

リハビリテーションは病院にいる時はできます。
在宅でのリハビリテーションも受けられますが、毎日、適切な刺激を受けられません。

それなら、自分で運動の方法を知っていたら
家族が知っていたら
「自宅で改善できます」

なぜなら、身体が改善するのは「刺激が重要」だからです。
週に1日や2日の刺激では足りないのでしょう!
その結果が今の日本の高齢化問題です。