40歳代の女性からの相談でした。
同居するお母様の件でご相談がありました。
「一緒に暮らす母が股関節の手術をしてから、どんどん弱っていくようで何をしたらいいのかわからない」という内容でした。
2年前に手術をしたので本人も歩くことや日常の生活に違和感もあるようで、家族はついつい「お母さんはしないでいいよ」「大丈夫だから」と
かばってしまいだんだんと元気もなくなり、コロナ禍でさらに行動が制限されるなかで弱気になっているようです。
そこで、アドバイスをさせていただいた事として、「お母様に家庭内でできる役割を決めてお願いしてみてください」
「肝心なことは、やってもらったら必ず ありがとう の一言を添えてくださいと」お話させていただきました。
洗濯物を畳んでもらうもよし。お米を研いでおいてもらうもよし。食器を洗ってもらうもよし。など負担の少ないことからお願いして
フレイル(虚弱)のひとつである社会的フレイルの改善を図ってもらう様におすすめしました。また、「ありがとう」はほんとによい言葉であり
言われた側は自分の存在意義になる言葉だと感じます。
「私の子どもはおばあちゃんにお願い上手で、いつも甘えて何かしら頼んでいる」「母も嬉しそうに。いいよやってあげるよ」とその時は笑顔で対応
しているようです。
高齢になって今までできていたことが出来なくなることは=寂しさ=不安になってきます。
しかし、家族だからこそ頼って・甘えて家庭の役割をお願いして良いと思うんです。
それが、「生きる喜び」につながるから。
娘さんからは「そんなこと考えてもなかったです」「確かに自分の家にいて何もやることが無いのは辛いかも」と話され
「早速、何かお願いしてみます」とお話されていました。
介護のは「お世話をする事」だけではありません。
また、人間の身体は少しずつ回復もできます。
その回復のきっかけになるのは「意欲」だと思います。「誰かのためになりたい」「家族の役に立ちたい」
そんな思いを実現できたら、家族みんなで助けあえる時間が、よい思い出にもなりますから。
