「どこも受け入れてくれない」と悩む家族に知ってほしいこと
「もう限界です。デイサービスに行けなくなりました。
どこも受け入れてくれません。」
先日、健康経営で栄養指導に行っている企業の従業員方、40代男性からそんな相談をいただきました。
私自身、運動指導者・管理栄養士として多くの高齢者支援や家族相談を受けていますが、こうした話は年々増えています。
親の認知症や介護の対応方法がわからず、
その結果、介護離職・うつ・家族崩壊につながるケースも少なくありません。
しかし、これは「家族の問題」ではなく、
制度・支援・仕組みを知らないことで起きる問題でもあります。
今回は、私が受けた実際の相談事例を元に、
「どう動けばいいのか」「どこに相談すべきなのか」
そして、介護で後悔しないために必要な視点をまとめました。
実例:認知症のお父さんがデイサービスを減らされた理由
相談者の家庭は次のような状況でした。
- 80代のお父さん:認知症、週2回デイサービス利用 → 暴言で週1回に減らされる
- 80代のお母さん:耳が遠く、膝痛で歩行に不安
- 40代息子:仕事をしながら介護。支援先に困っている
息子さんはケアマネジャーに頼み、別のデイサービスを探しましたが、どこも受け入れてくれないと言われたそうです。
これは珍しい話ではありません。
しかし、ここで一つ疑問が生まれます。
「受け入れられない=家族のせい」ではない
認知症ケアには専門的なスキルが必要です。
代表的なのは、以下のようなケア方法です。
- パーソン・センタード・ケア(本人中心のケア)
- ユニチュード・ケア(尊厳・個別性を尊重するケア)
認知症の方の言動には意味があり、それを理解した上で関わらないと、暴言や拒否は強くなります。
つまり、
「暴言」ではなく「SOS」
なのです。
しかし、現場ではまだ「対応できるスタッフ」と「対応経験ゼロのスタッフ」の差が大きいのが現状です。
行政に確認したところ、重要な事実が分かった
私はこの件を受け、私が住んでいる市役所に確認しました。
担当者の回答はこうでした。
✔介護職員は初任者研修など資格が必須
✔事業所ごとに研修内容に差がある
✔自治体は研修状況や品質の監査をしている
✔困ったときは「地域包括支援センター」に相談すべき
つまり、利用者には「選ぶ権利」があるということです。
「断られたら終わり」ではありません。
動く場所を変えれば、支援は受けられます。
どこに相談するべき?
困ったときは、以下の順で相談してください。
①ケア・マネージャー(担当者)
⬇ 改善がむずかしい場合
②地域包括支援センター
⬇ 必要であれば自治体へ連携
③市区町村の介護保険課
※デイサービスは市町村と都道府県のダブル管轄です。
だからこそ、「声に出さないと届かない仕組み」なのです。
今、日本の介護は大きく変わろうとしている
国は介護報酬の見直しや、介護職員の給与を32万円程度まで引き上げる方向を発表しています。
しかし、給料を上げるだけでは解決しません。
必要なのは、
スキル・知識・専門性の底上げです。
実際、私が以前お会いした社会福祉法人の理事長はこう言いました。
「ケアマネ資格は、将来運転免許並みに取得しやすくなるよ」
その言葉が、今まさに現実味を帯びています。
解決の鍵は「家族が知ること」
制度を知らないことで困る家族が多すぎます。
- 入居施設やサービス付き高齢者向け住宅の違い
- デイサービスの選び方
- ケアマネの役割や接し方
- 介護保険制度・介護保険サービス
- 認知症ケアの方法
これらを知らないまま進めると、後悔する選択をしてしまいます。
40歳になったら、まず知ってほしい
介護保険料が給与から引かれるようになる40歳。
実はここが人生の転換点です。
✔いつか来る「親の介護」
✔いつか直面する「自分の老後」
逃げられない未来なら、知ることが予防策です。
まとめ
今回の相談から分かることは一つ。
「知らないこと」が、家族の負担を大きくしている。
制度・相談先・選択肢・介護の知識。
これらを知ることで、介護はもっと前向きになります。
もし今、介護で困っているなら、
一人で抱え込まず、まずは相談してください。
あなたの未来、そして親の未来は、
今日の小さな情報収集から変わります。
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