寝たきり状態はある日突然やってきた!
私の祖母は2016年に自宅で転倒して腰椎圧迫骨折となり「寝たきり状態」となりました。2018年6月に自宅で看取るまでのストーリーを書いてみたいと思います。介護に関して少しでもみなさんの参考になってもらえたら嬉しいです。
”寝たきり”になる前日までは、自分で歩いてトイレに行くことも出来ていました。しかし、ほんの一瞬・たった1〜2秒で転倒そして骨折。
あっという間に「寝たきり状態」になり、突然の在宅介護が始まりました。
同居していた当時94歳の祖母は要介護2の状態でした。
部屋の中では一人でゆっくり歩くことも出来ており、母がおもに生活のサポートをしていました。
私は管理栄養士・運動指導コーチとして仕事もしており、シングルマザーとして2人の子どもを育てていました。
同時に、親戚が立ち上げるデイサービスの立ち上げを手伝い始めたのですが今まで、介護業界とは全く縁がなかったので「介護職員初任者研修」の資格を取っていました。
祖母は大正9年生まれで健康のために運動なんて・・・ウォーキングなんて・・・という考えでしたので、高齢とともに筋力低下=虚弱状態でした。
しかし、当時の私はそれが当たり前で、唯一心配したのは「認知症」にならないで」欲しい!と思うことぐらいで、他に何ができるかなんて考えもしませんでした。
介護はケアマネージャーにお願いして、プランを立ててもらえれば良いんだ。私の仕事である!生活習慣「運動や食事」の改善指導は、介護状態になった人には「関係ない」と思い込んでいました。

祖母は本を読んだり、折り紙をしたり、テレビを見たりと一人の時間を楽しめる人でしたので、自宅にいても”認知症”にはなっていませんでした。
食事は母が3食つくり自分で食べられていましたし、お風呂はヘルパーさんにお願いして入れて頂いていました。
デイサービスに行くようにプランを立ててもらい、通い始めましたが4・5回で”仮病”を使うようになり「こんなに嫌なら仕方ない」と思い自宅で過ごすようになりました。
なんで「通わなくても仕方ない」と思えたかと言うと、初任者研修で介護の基本は「自立と尊厳」である。と言うことを学んでいたため、祖母の「行きたくない」は尊厳であり、90代を過ぎてまで我慢して通うこともないと思えたからです。
しかし、家族とすると「心配・不安」は大きかったのも事実です。
なぜなから、どうしたらいいのか「わからないから」です。

転倒の原因は?
祖母は毎日の日課であるお仏壇にお線香をあげた後、少し後ろに下がった時にじゅうたんに引っかかり、尻もちをついてしまったのです。
私は仕事に出ており、その場にはいませんでした。
母から仕事中に電話があり「おばんちゃんが転んでしまって、すごく痛そうなんだけど どうしよう・・・」
「えー!」「どれくらい痛がっているの?」と聞くと「ものすごく痛がっている」「かわいそう」
「それならすぐに救急車を呼んで!」と言い救急搬送されました。
医師の説明のあとは即決断!
医師からの説明は「腰椎圧迫骨折」とのこと。
医師からは、2つの選択を言われました。
1つ目は、高齢ということもあり手術はできません。
1週間くらいなら入院ができます。
2つ目は、安静にするしかないので自宅に戻ることも出来ます。
後日、コルセットを作り固定することしかありません。
皆さんだったらどちらを選びますか?
私の母は「1週間くらい入院した方がいい」「家に帰っても介護が大変だから」という意見でした。
しかし、私の頭では今だけ良くても、長い目で見たらどっちがいいのか?
この時、役に立ったのがコーチングスキルでした。
今まで、管理栄養士・運動指導者として34年間にわたり、健康づくりや身体の不調を改善するために生活習慣のアドバイス等の仕事をしてきました。
そこで「人が行動に移し生活習慣を習慣化できるようになってもらうには」と考え、コーチングスキルを学んでいましたので何かを決断する時には必ず
目的=ゴール設定は何か?
目標=どうしたらゴールに辿り着けるか?
この2つの考え方をクセにしていました。
ゴールは「自宅で看取ってあげたい」ということ。
それならば、なおさら認知症になったら大変!
そうなんです。私は、初任者研修で看護師の先生が「高齢になってからの環境の変化は認知症のリスクを高めます」と話していたことを思い出したのです。
94歳になるまで認知症にならずに暮らしていたのだから・・・
それよりも、祖母の不安そうで今にも泣き出しそうな顔を見たら
「先生、今日連れて帰ります!」と言っていました。
隣にいた母は「あんた大丈夫?」「おむつ交換だってしたことないし・・・」と色々言われました。
じゃ。おばあちゃんが認知症になってもいいんだね。
認知症のおばあちゃんを自宅で介護する方が大変だからね!
最後に一言。お母さんが同じ立場になったら「認知症になることわかっていても即入院させるからね!」と親子ケンカが始まりました。

不安や心配事は脳の萎縮を促進。認知症のリスクが高まります。
少しだけ認知症の話をさせてもらうと。
高齢になってからの環境の変化は「不安や心配がつきもの」
その不安や心配が脳を萎縮させてしまうそうです。
そりゃそうです。高齢になり耳が遠くなり、理解度も低下してくれば何か大事な決断は、ほとんど家族が決めてしまうケースが多い。
そうなれば、なんで自分がここにいるのか?
なんでこうならないといけないのか?を納得しないケースが多くあると思います。
しかし、家族は「わからないから一番良い方法の決断ができない」
「決断する材料がない」のが現状だと思います。
だから今回、私の知識と経験を皆さんに「知ってほしい」「決断の材料にしてほしい」と思い投稿しました。
話を戻します。
母は何も言い返すことは出来ず、私の意向をのんでくれました。
そうと決まると、今度は寝台車の手配とケアマネへの連絡。
19時直前でしたが5〜6件寝台車を探すために電話をして、ようやく決まりました。
ここでのポイントは、単に寝台車を頼むのではなく、私は「どうやって部屋まで搬送するのか?骨折していて痛みが酷いのでなるべく負担がない方法で搬送したい。と希望を詳しく伝え、希望を叶えてもらえる寝台車を手配しました。
これだけの決断と手配を多分30分くらいでしてたと思います。
皆さんも是非、自分たちの要望を伝えてから決めてくださいね!
いろんな業者がいますので、搬送してから後悔しないように決めてください。
今度はケアマネに連絡。
まだ?19時だと言のに? とにかくケアマネの事務所に電話しても一向に繋がらず。
まして留守番電話にもならず・・・
「うちの居宅介護事業所は見取りをやりますから」と言っていたから
安心してお願いしたのに。
なんで? 留守番電話にもならないの? と疑問が湧いてきました。
次の日にケアマネの事務所に連絡すると「なんで私たちに連絡もしないで
連れて帰ったきたのですか?」
「ヘルパーの手配もできていないのに」と言われました。
ケアマネージャー交代?!
なんだ!その言い方は!ふざけんな!
看取りまでやる居宅介護事業所ですと言うなら、留守番電話くらい設定しておいてよ!とついつい乱暴な言葉がポロリ。
だってケアマネなら「身体の方はいかがですか?大変でしたね。」という
言葉があってもいいはずなのに。
ここで感じたのは、介護状態になった祖母の尊厳や気持ちより、元気でいる側の都合を優先にし過ぎだと思いました。
何が「自立と尊厳」が介護の基本よ!
ヘルパーの手配より一番弱っている側=祖母の気持ちが一番なんじゃないの?
入院して何も治療できないなら、自宅で寝ていた方が祖母にとっては一番安心する。それに、いつかはオムツ交換もしなきゃいけないんだし、早いか遅いかでしょう!
と言うことで・・・
地域包括支援センターに相談して、居宅介護事業所を変えました。
では、なんで居宅介護事業所の交代がすんなり出来たかというと
親戚のデイサービスを立ち上げた時に、看護師さんがスタッフとしていました。その看護師さんが色々教えてくれていたのです。
ご本人もケアマネージャーの資格を持っていましたし、ご主人の介護経験もあり、やはりケアマネージャーを交代した経験があった話を聞いたことがあったからです。
誤解しないでください。すべては「知らない」ことが原因だと思うんです
ここまで勢いよく話をすると「ケアマネージャーが悪い」もしくは私が「言い過ぎ」「モラハラ?」と感じる方もいると思います。
しかし、ケアマネージャーはすごく良い方がたくさんいます。
交代した後のケアマネは本当に熱心で良い方でした。感謝です。

ここで肝心なのは。
家族もケアマネも何を優先にすべきかを決めていないことだと思います。
介護される側の意向は何か=尊厳とは
どんなサービスを提供したらご本人とご家族の意向にそえるのかなど
いろんなケースを話して、そして想像して決めていくことが大切なのではないかと、私は考えています。
「正しいか・正しくない」ではなく。
どうしたら良くなるのか?
私はここが一番大切だと思います。これなら争いにはなりませんよね。
介護サービスは「契約」なんです。知っていましたか?
みなさんご存知ですか?
介護申請をして介護サービスを受けるのは全て「契約」なんです。
一般の契約と同じです。
こちらの希望と相手のサービスが一致すれば契約成立。
違うなら契約解除なんです。
と言うことは家族側もオーダーを出さないといけませんよね。
だって、お蕎麦屋さんに行って「天ぷら蕎麦ください」と言わないと
食べたいお蕎麦は出てきませんよね。
ごめんさない。例えがお蕎麦のオーダーで・・・
そこで、私は皆さんがオーダーする前の判断材料としての、情報提供をしています。
介護保険のことや介護のこと。
そして苦痛と感じる介護の改善策があることを知って欲しいと思い発信しています。
長い文章でしたが、お付き合い頂き本当にありがとうございました。
実はこのストーリーはあと2話ありますので、是非続きも読んでくださいね。よろしくお願いいたします。
