『94歳からの挑戦!』シリーズ 第1章 日本の介護の現実と誤解③「年だから仕方ない」という思い込み

『94歳からの挑戦!』シリーズとして以下の内容で配信を予定しています

 第1章 日本の介護の現実と誤解
  1 – ① 高齢化社会の現状データ
  1 – ② 「介護=お世話」という誤解
  1 – ③ 「年だから仕方ない」という思い込み(今回の記事)
  1 ④ お世話中心の介護がもたらす「寝たきりの連鎖」
 第2章 94歳からの挑戦 ─ 祖母の奇跡の7ヶ月
 第3章 「歩ける身体」が介護を変える
 第4章 介護予防の新しい常識
 第5章 ビジネスケアラー世代へのメッセージ
 第6章 イキイキFit®が提案する新しいアプローチ
 第7章 未来の介護を変えるために

 

第1章 日本の介護の現実と誤解③

「年だから仕方ない」という思い込み

「もう年だから仕方ない」──介護の現場や家庭で、最もよく耳にする言葉かもしれません。膝が痛いのも、転びやすいのも、記憶が曖昧になるのも「年齢のせい」と片づけられがちです。本人だけでなく、家族も「無理をさせたら危ない」と考え、つい過剰にお世話をしてしまいます。

しかし、この「年だから仕方ない」という思い込みこそが、高齢者の可能性を閉ざしてしまう大きな要因です。

本当これでいいのでしょうか?

 

医学や運動生理学の研究によれば、80代・90代であっても筋肉や脳はトレーニングに応えます。たとえば椅子からの立ち上がり運動や軽いスクワットを続けるだけでも、足腰の筋力は向上し、転倒リスクが下がることが確認されています。記憶や判断力についても、脳を使い続ければ改善が見られる例が数多く報告されています。

2016年に、私の祖母も94歳で寝たきりになったとき、私も家族も「もう歩けるようにはならない」と思っていました。
しかし、祖母は「絶対に施設には行きたくない!」と言っており、デイサービスも「仮病」を使うほど嫌だった。「自宅で看取ってあげたい」ケアマネに相談した所「月に2回のリハビリ」要介護4になったのに?なんで?

私の本音!

「これだから日本は寝たきりが多いんだ!」「何のために介護保険サービスがあるの」「これは私がやるしかない」

どうするの?できるの?と自問自答

おばあちゃんの希望を叶えてあげるには、寝たきりでは困る。おむつ交換だって大変。主に介護する私の母親は74歳。老老介護だし、私はシングルマザーで2人の子供もいて、仕事もある。仕事を辞めたら生活できないよ!と
自問自答は数日続きました。

しかし、「とにかくやるしかない」「私のおばあちゃんだからやってみようか」と覚悟を決めた。

 

まずは「寝てもできる筋トレ」からスタート

医師からは「そろそろ動かさないと、身体が硬直して動けなくなります」と言われたが、本人は痛くて動けない。
でも、よくよく考えたら「痛い」にも種類がある。本当に骨折により炎症して痛いのか。それとも、身体を動かさないで硬直していて、動かすことで筋肉が伸びて痛いのか。私は後半の「筋肉が伸びて痛みを感じる」と判断。

 
運動しないなら「施設に行ってもらうよ」
つらい言葉を投げかけた。

94歳で骨折して痛いと言っているのに「なんて酷いことを」と思うかもしれませんが、本人の願いは自宅で暮らしたい。それなら、自分でトイレくらいいけないと困る。そう考えたら、医師からも「動かして」と言われたのだから仕方ない。と思って厳しいい言い方をしました。

でも、その言葉は1回切り。おばあちゃんはそれから私が考案した、ベッド上でできる簡単な筋トレを毎日実践してくれました。
大正9年生まれの人は強い!

流石でした。

このように、少しずつ運動を取り入れ、食事を整え、声かけを工夫をすることで、4ヶ月でベッドの横にある、パータブルトイレが一人ででき。7か月後には杖をついて少しですが、自分の足で歩けるようになったのです。この経験が私に「高齢者は改善できる」という確信を与えてくれました。

おばあちゃんの写真です。

 

「年だから仕方ない」という言葉の裏には、あきらめや恐れがあります。
ですが、その一言が高齢者本人のやる気を奪い、家族の行動を制限し、結果として寝たきりへの道を早めてしまうのです。

本当に必要なのは、「年だから仕方ない」ではなく「まだできることがある」という前向きな視点です。年齢にかかわらず改善できる力があることを信じること。
これが自立を促進して、介護負担を減らす第一歩だと確信しています。

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